『毎月10分のチェックで1000万増やす! 庶民のためのズボラ投資』と題して投資本コーナーに並ぶ気になる書籍。
吊ら男(つらお)という人気ブログの運営者によって書かれているのですが、
庶民にも毎月10分で出来るズボラ投資って気になりますよね?インデックスファンドという話ですが
どのような投資内容なのか?再現性はあるのか?等見ていきましょう!!
ズボラ投資の全貌
この吊ら男さんの書籍には、
タイトルに気になるキーワードが散りばめられていますよね?
- 毎月10分
- 庶民にも
- ズボラ投資
- 1000万円増やす
しかしコピーライター良い仕事するなーという感じですが、
1日10分ではなく毎月10分というのは気になりますよね?
しかも1000万円増える?
なんとなく月に10分だけの作業で月収1000万円!?という期待をしてしまいます。
が、
結論から言いますと、
この書籍で語られているズボラ投資というのは・・・
『インデックスファンドへの投資』
つまり、
インデックス投資です。
コレが全てなんですけど・・・
ズボラ投資という名のインデックスファンドとは何か?
毎月10分という言葉の意味がなんとなく見えて来てしまいましたが、
そもそもズボラ投資という名のインデックスファンドとはどのようなものなのでしょうか?
簡単に言いますと・・・
『日経平均225やダウ指数など市場全体の動きと連動するような動きをする投資対象』
要は、
市場の平均的な動きに連動した投資対象となります。
つまり、
日経平均株価が上がれば
日経に連動するインデックスファンドも値上がりします。
インデックスファンドの相対として、
アクティブファンドというのが存在するのですが
これはどのようなものか?と言いますと、
市場の平均値以上のリターンを狙おうとする商品になります。
どちらが絶対的に良いということではないのですが、
それぞれにメリットデメリットが存在しているわけです。
毎月10分100円からでも出来るズボラ投資は再現性ある?
つまり!ですね、
『ズボラ投資』というのはインデックスファンドへの投資ということで、
『毎月10分』というのは月に1回資産ポートフォリオを見ながらインデックスファンドを買い増し、その後は放置。
『100円から』というのは楽天証券やSBI証券などで買えるようになってきているインデックスファンドということ。
そして最後の
『1000万円増やす』というのは、
この吊ら男さんが2007年から2016年までの約9年間
インデックスファンドを積み増しながら運用してようやく手にした評価利益額。ということになります。
正直、
期待ハズレ感は否めないっす。。。
確かに、
毎月10分だけで
100円からでも運用することは可能でしょう。
その部分に関しては全く嘘も偽りもないと思います。
ただし、
毎月たった10分程度の作業で
簡単に1000万円資産が増えるかのように誤解する書籍タイトルは
正直期待した人を裏切る形であるとも言えます。
100円から投資できると言ったって、
100円を年利10%で運用しても1年後はたったの110円ですよ?
また、
ストレスフリーって言いますけど、
仮に少額であったとしても自分の大事なお金を
市場のリスクにさらしている時点で、損益が気になってストレスフリーにはなれません。
世界中に働いてもらうとカッコよく言っていますけど、
インデックスファンドのみならず投資信託というのは結局のところ手数料で必ず一定額の支出が生じます。(儲けようが損しようが)
また、
結局この書籍の著者である吊ら男(つらお)さんは、
サラリーマンとして働く傍ら投資信託を始め、2017年2月に元本約2000万円。
評価額約3300万円で利益率60%と語っているわけです。
ちょっと待て!と・・・
この利益率60%って月利でも年利でもないですからね。
2007年から、
2017年2月までの総トータル利益率ですよ?
確かに何も投資をせず
貯金だけをしていたら達成できなかったであろう利益率ではありますが、
様々なリスクを取っている割にはリターンが低すぎますよね?
彼の年度末運用実績を見てみると・・・
2008年末
- 投資額:¥2,699,536
- 評価額:¥1,488,544
→ 約▲45%
2009年末
- 投資額:¥3,684,651
- 評価額:¥3,385,131
→ 損益率:約▲9%
2010年末
- 投資額:¥5,995,535
- 評価額:¥5,709,096
→ 損益率:約▲5%
2011年末
- 投資額:¥9,125,435
- 評価額:¥7,533,188
→ 損益率:約▲18%
2012年末
- 投資額:¥11,779,529
- 評価額:¥12,665,402
→ 損益率:約+7%
2013年末
- 投資額:¥13,378,807
- 評価額:¥19,698,469
→損益率:約+47%
2014年末
投資額:¥15,668,807
評価額:¥25,583,351
→損益率:約+63%
2015年末
投資額:¥18,289,640
評価額:¥27,736,251
→損益率:約+51%
2016年末
投資額:¥19,789,640
評価額:¥30,033,409
→損益率:約+51%
2017年2月
投資額:¥20,889,640円
評価額: ¥33,716,610円
損益率: +61.40%
約9年間で損益率61%
投資元本は2000万円。
複利ですから、
単純計算は出来ませんが
あえて単純に計算してみると
年間利益率は6%〜7%になります。
当然、
これを永遠に続けられれば立派ですし、
投資元本が2000万円もあれば年利6%でも年間利益180万円ですから、
それはそれは立派な投資対象なのですが・・・
これは、
本当に誰にでもおすすめ出来る投資対象とは言えないなぁ−と個人的には思ってしまいます。
むしろ、
これらインデックスファンドは
100円〜などと超少額ではなく
もう少し数百万円単位で投資元本が出来上がってから
分散先のポートフォリオとして考えれば良いのではないでしょうか?
- 日本株式:ニッセイ日経225インデックスファンド
- 先進国株式:CMAM外国株式インデックスe
- 新興国株式:eMAXIS新興国株式インデックスファンド
以下、
国内/海外、新興国/先進国のように、
バランス良く投資しているということですが
個人的には、最初はFXに集中投資して資産が大きくなってきた段階で
諸外国の株式を含めたポートフォリオを考えればよいと思います。
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